大学受験の日本史を考える

大学受験予備校で日本史講師をしている鈴木和裕です! 大学受験の日本史について思いつくままに書いていきます!

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2011年10月

センター日本史B 本試験 難問集(2010~2006) まとめ

 途中,中断しながら何とか,2006~2010年までの難問の分析を終えました(2011年もブログの記事にあります)。難問を分析することで,本当にセンターの特徴が見えてきます。半分は自分の勉強のためにやりました。もちろん,毎年,分析していますが,まとめて見てみると,また,いろいろなことがわかります。これらについては,今後の教材・授業・模擬試験,そしてこのブログに反映していきたいと思います。

 センター試験は,早慶や関関同立などの私大に比べると,簡単なテストだと思います。ただし,70点程度の得点でいいのなら。おそらく,高校や予備校・塾の授業を聴いて,ある程度用語の暗記をすれば,そんなに必死に勉強しなくても,7割ぐらいなら取れます。ただ,センターを受ける多くの受験生は,90点以上取りたいはずです。ところが,センター形式の模試を受け,過去問をやり…で,自己採点してみると60~70点をうろうろすることになります。
 60~70点でうろうろしている受験生は,「もう一度,教科書や参考書を整理して覚えなおそう!」などと考えるのですが,大きな効果は得られません。なぜならば,ある一定のところで点数の上がらない受験生は,「何が出来ないのか?」がわかっていなかったりするからです(「過去問をやろう その1・2」)
 そこで,この難問分析です。センター試験の難問は受験生ができない部分の集大成です。この難問集の分析を参考に自分がどこでつまづいているのか,何の勉強が足りないのか,のヒントにしてほしいと思います。

 もちろん,分析については自分がすべて正しいとは思っておりません。「受験生は何が出来なかったのか」が見えていない部分もあるでしょう。時に生徒に教えられることもあり,それらは,すべて次の授業につながっていきます。ご意見等あったらコメントをもらえるとうれしいです。

 次は「大学受験の日本史を考える データ集」の文化史の解説をアップしようと思っているのですが,他に原稿仕事もあり,なかなかできません。受験生で使いたい人は,当面,解答で我慢してください。気長にお待ちを。 

センター日本史B 本試験 難問集(2010~2006) ~近現代編 その3~

 今回は前回の近現代編その2の続きです。問題と解答・解説は「大学受験の日本史を考える データ集」にあります。

(11) 2009年 本試験 第5問 問4  28  2文の組合せの正誤問題

 この問題は,半分弱程度の正答率だったと思われます。誤答は②と④に分かれます。わからない時にあえて①の「正・正」を選ぶ受験生はいないと考えれば,半分弱の生徒はわかっていなかったと思われます。受験生が苦手な思想史と思えば正答率が低いことに違和感はありませんが,センターの出題としては定番であるXの国家神道について判断できなかった受験生は過去問をしっかりやっていないのではないでしょうか。

(12) 2008年 本試験 第6問 問6  34  流れの理解が必要な空欄補充問題

 この問題は,半分弱ぐらいの正答率だと思われます。誤答は②に偏っています。さすがに多くの受験生がエの朝鮮戦争については判断できたのでしょう。ウについては,1944年という年が一つの判断基準にはなっていますが,「東条内閣も,1944年の ウ をきっかけに総辞職し,…」とあり,東条内閣辞職の原因が,サイパン島陥落→本土空襲の本格化による戦局の悪化であることを知らない受験生が多かったということでしょうか。教科書の記述からすれば基本的なことだと思われます。過去のセンター試験の出題から見ても,太平洋戦争の経過については,ポイントになるところは押さえておきたいところです。

(13) 2009年 本試験 第6問 問7  35  2文の組合せの正誤問題

 この問題は,半分弱ぐらいの正答率だったようです。誤答は特に偏っていません。Xの選択肢の「食料の配給制度」については,過去のセンター試験でも,何回か出題されています。これが正文だと思った受験生は,細かいところが勉強できていないというよりは,センターの過去問を解いて十分な復習をしていないというべきでしょうか。学校にせよ,予備校にせよ,一回の授業で教科書の内容すべてのことを隅々まで扱うことはできません。そのために過去問演習が必要なのです。
過去問をやろう! その1・その2

(14) 2006年 本試験 第6問 問8  36  時期判断のみの4文の文章選択問題

 この問題は,半分弱ぐらいの正答率だったようです。誤答の偏りはないようです。センター試験の現代史の出題ではよくある「~年代の出来事」というパターンです。この攻略には,普段から2つの意識がいると思います。一つは「~年の」という暗記ではなくて,「1960年代」といった意識を持って各時期の特徴をとらえつつ歴史事項を整理すること,もう一つは,それと内閣総理大臣とそれぞれの時期の重要事項を整理することです。この選択肢は内容や用語の誤りがないので,「時期」のみが判断基準になります。年代順配列問題と並んで,受験生が苦手な問題です。

(15) 2008年 本試験 第6問 問8  36  組合せの正誤問題

 この問題は,半分ぐらいの正答率を得たと考えられます。②の誤答が比較的多かったので,bの公明党の結成」で混乱したのでしょうか。教科書によっては,一応,1960年代には多党化したことが書かれていますが,センター受験生にとっては,少々細かい用語だったかもしれません。しかし,センター試験は消去法で誤文をはんだんするものと考えれば,aの「自衛隊が発足…」が1950年代,吉田茂内閣の時のことだというので,誤文と判断できなければいけません。

 以上,難問集の分析が終わりました。最初に書いたようにセンター受験に向けて利用してください。「大学受験の日本史を考える データ集」でPDFの形式でダウンロードできるようにしてあります。問題集として使って下さい。解答・解説もPDFにしてあります。



 
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