大学受験の日本史を考える

大学受験予備校で日本史講師をしている鈴木和裕です! 大学受験の日本史について思いつくままに書いていきます!

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2011年08月

過去問をやろう! その2

 前回の過去問についてのつづきです。

 過去問をできるだけ早くはじめたほうがいいというのは前回書きました。では,過去問を通じて何を学ぶのでしょうか。ただ,解いて,丸付けをして,解説を読んで終わり!ではやっている意味がありません。場合によっては,解説に線を引いているケースもあると思いますが,解説では復習しないことを考えると,あまり意味はないでしょう。過去問を解く過程で何をしたいか,以下にあげていきます。

1.敵を知る
 まず,受験大学の出題を知る必要があります。一言で,論述問題といっても,東大と京大ではまったくパターンが違います。センター試験も含めて,受験する大学でどのような問題が出るかを知らなければ,最後の仕上げはできません。通史学習(インプット)の段階では,日本史でやるべき事はそんなに変わらないと思っています。過去問を本格的にやり出してからが本番です。また,「〇〇大学では,何がよく出題されるか?」といった質問もよくあるのですが,過去問をやればわかります。われわれ,講師が持っている情報も,受験生が手に入れることのできる過去問だけなのです。何年分も問題を解けば,必然的に何が出るかはわかります

2.弱点を知る
 問題を説いた後,「丸付け→解説を読む」だけで,終わってはいけません。間違った問題をチェックして,弱点=出来ないこと(所)を見つけましょう
 おそらく,インプットの段階で知識を完璧にするのは難しいと思います。問題を解きながら,あいまいな知識や足りない知識を補っていく必要があります。例えば,鎌倉時代の文化をテーマとする問題が出来ていなければ,鎌倉時代の文化を復習すればいいし,江戸時代の経済が出来ていなければ,江戸時代の経済だけを復習するといったように,過去問を解いた後,もう一度,教科書などに戻って苦手な分野をまとめて復習する機会ができます。
 あるいは,文章選択問題ができない,年代順配列問題ができないなど,出題形式による不得手も見えてくるかもしれません。過去問を解いた後,解説を読むことも大事なのですが,なぜ間違ったのかという原因も同時に考えてみてください。それが弱点の補強,つまり「出来ないことを出来るようにする」機会になるのです。

3.難問を知る
 センター試験はともかく,私大では,早稲田・慶應など難問を出す大学があります。といっても,用語レベルで,教科書に載っていない用語を出すといった程度のことですが。しっかり,教科書などを利用して通史を学習した受験生であれば,慌てる必要はありません。過去問を利用しながら,知識を補えばいいのです。そのために過去問をやっているのですから。インプット学習の段階で,多くの用語を覚えようとすると頭に入りにくいのですが,通史学習=インプットがしっかり出来ている人は,過去問を解いた後の復習で十分に難易度の高い用語もフォローできるはずです。また,各大学の入試も数年単位で流行りがあり,過去問を解いている過程で,同じ用語が何回か出題されていれば,教科書に載っていない用語でも,チェックしておけばいいのです。それで,十分に合格に必要な(最低7割,後は他科目との兼ね合い)得点は確保できるはずです。

 以上,過去問を解く際に注意してほしい点をあげてみましたが,過去問は今までやってきた学習の集大成です。せっかく解いた過去問を無駄にすることなく,有効に利用してください。それにより,志望大学の対策が効率よくできるはずです。
 過去問をやる際に参考になるように,センター試験の過去問を再編集したものを,今後,「データ集」でアップしていくので,参考にしてください。

過去問をやろう! その1

 今回は,「大学受験の日本史を考える データ集」というサイトを立ち上げました。ブログでは,記事を見やすくしようと思えば,問題を掲載するのには限界があります。そこで,ブログで分析した内容に関する入試問題などのデータを別にアップしようと思って立ち上げました。今後も,ブログと合わせて受験対策の参考になるような内容を提供していきます。現在,試験的に一部のデータが上がっていますが,内容は今後のブログで紹介します。

 さて,もうすぐ,9月です。ここまで,多くの受験生は英語や数学の対策に追われ,なかなか,日本史を本格的に学習することができなかったでしょう。これ以降は,そうも言ってられません。日本史も意識してください。

 そこで,今回は過去問についてのアドバイスをしましょう。
 「いつから過去問を始めたらよいか?」というのは,よくある質問です。僕の回答は「いつからでもいいよ」なのですが,ただし,「準備ができていれば」という条件がつきます。その準備とは,原始から現代まで,通史が終わっていることです。センター試験の文章選択問題・年代順配列問題や国公立二次の論述問題などは,ある時代を学習したからと言って,その時代の問題が解けるとは限りません。
 つまり,通史が終わっている人は,今すぐ過去問を始めてもいいのです。ただし,遅くとも11月ぐらいまでには始めるのがよいと考えています。いくら流れや歴史用語を知識として頭に入れても(インプット),すぐに問題が解けるとは限りません。ある程度,問題を解くこと(アウトプット)に慣れる必要があります。また,教科書や参考書,一問一答用語問題集をいつまで眺めていても,自分の弱点はわからないものです。問題を解いて間違ってはじめて弱点=出来ないことがわかるのです。当たり前のことですが,「出来ないこと」を「出来るようにして」点数は上がっていくのです。
 そのためにも,出来るだけ早めに「インプット=知識を入れる学習」から「アウトプット=知識を使う学習」に切り替えていく必要があります。特にセンター試験などは歴史用語を知っているのに正しい解答を選べないことがあります。これは問題演習の量が足りないことも原因の一つと考えられます。(つづく)
 
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