大学受験の日本史を考える

大学受験予備校で日本史講師をしている鈴木和裕です! 大学受験の日本史について思いつくままに書いていきます!

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2011年07月

脇田晴子『中世に生きる女たち』(岩波新書)の感想

 家の本棚に読まずに眠っていた本を引っ張り出してきて読みました。脇田晴子氏といえば,中公新書の『室町時代』がよかったです。授業をするときの参考になる内容が多いと思います。
 今回読んだ本はタイトル通り,中世に生きた女性について書かれたもので,一部,古代や近世にも入りますが,中心は中世です。

 北条政子や日野富子など少しでも歴史を知る者には馴染みのある人物などを通して,中世の「家」の形成について書かれており,単に「女性の地位は高かった」というものではありません。
 脇田氏は,夫婦とその間にできた子どもが同居して家族をつくり、それが核となって「家」を形成するのが中世のはじまりで,嫁取婚による夫婦同居によって、はじめて同じ家に暮らす家族というものが成立したとしています。そして,嫁取婚によって女性の地位が低下したのではなく,女性の地位の低下が嫁取婚を願わせるようになったと。
 中世は,「家」を中心に廻る構造になっているとすれば,家長を支えて家政をとりしきる女性(正妻・母親)が状況によって発言力を持つというのは理解できます。北条政子や日野富子も「将軍家」を支える女性で,政子は頼朝の死,富子は政治能力のない義政,と状況は微妙に違いますが,政治を取り仕切る立場になったと言えます。
 こうしてみると,女性の所領相続の権利がなくなり,地位が低下していくという,教科書の説明と矛盾するような気がしますが,日野富子のような女性が出てくる理由は,「女の地位は低いが、母親の地位は高い」という説明がわかりやすいのではないでしょうか。嫁取婚により中世的な「家」が形成され,確かに家族の中で嫁に行く娘の地位は低くなりますが,女性は正妻・母親として「家」に殉じることによって,その地位を確保していたのです。

 大学入試では,近年,女性史の出題が流行っているとは言えませんが,中世社会を理解する参考として読んで損はないでしょう。脇田晴子氏の一般向けの本はわかりやすいですね。

沖縄旅行記 その3

 沖縄旅行記の最終回です。

 最終日は,いよいよ首里城へ。学生のころに来た時は,まったく見学せず(ひめゆりの塔も),リゾートで遊び倒しておりました。日本史を学ぶ学生としては信じられない大バカ者で,今の僕が説教をしたいところです(ちなみに当時の先生にはちくりと言われた^^;)。ということで首里城初体験です。下の娘の体力が持たなそうだったので,すべてをまわるのは無理でしたが,次に行った時の楽しみとしておきます。
 首里城が築城された時期は限定できないようです。中山・北山・南山を統一(1429年)して琉球王国を形成した中山王尚巴志の時代に,首里城は中山の王宮として整備され,その後,首里は琉球処分(1879年)で沖縄県とされるまで,約450年間,琉球王国の都として栄えました。

守礼門
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 大部分は,1945年の沖縄戦(アジア・太平洋戦争)で焼けてしまったようで,復元されたもののようですが,当時に思いをはせるには十分だと思います。その中で,世界遺産の一つとなっているのが,園比屋武御嶽[そのひゃんうたき]石門です。
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 写真をとるのが下手ですみません^^;これは,16世紀前半に創建されたもので,神社でいう拝殿にあたるそうです。中国と日本の影響を受けた沖縄独特の建築物だそうです。
 次に正殿です。
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 ここは首里城で最も重要で厳粛な場所で,この前の御庭[うなー]と呼ばれる広場で儀式などが行われたようです。こんな感じ(ちなみに国王が冊封使にあいさつをしています。国王が正殿に向いてます)。
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 正門である奉神門は国王や冊封使など限られた人だけが使用したそうです(冊封使というと琉球王国の置かれていた状況がよくわかりますね)。正殿の中は博物館のようになっていて,展示を見ながら,一応,父親らしく,小学生の息子に琉球の歴史を受験レベル(笑)で語りました。

 そして,DFSを見に行こうということになり,ついでに昼食。3階にフードコートがありましたが…な感じでした。我が家ではあまり評判はよくなかったようです。ドライブをしていると,道の駅(海の駅)がたくさんあり,そこで食べるさしみ定食(量は多い!)や沖縄そばを普通に食べる方が美味しかったと思います。DFSはハワイなどと比べてはいけません…。
 まだ,飛行機まで時間があったので,最後に国際通りへ。時間の都合もあり,表通りを歩いただけですが,要は土産物屋などがいっぱいあるだけです。ただ,一般の観光地より若干値段を安くしているようで,大量に買うにはいいかもしれません。例えば,沖縄限定パックンチョが600円→400円のような感じでしょうか。

 17時の飛行機で関空へ。今回は関空の駐車場に車を止めていったので,帰りは楽でした。旅行はJTBで申し込んだのですが,駐車場代4日間10000円→4000円になります(事前にJTBで申し込む必要があります)。なんと6000円引き!高速代などを入れると電車やバスよりは割高ではありますが,帰りの楽さを考えるとこのぐらいの出費はいいかと思えます。
 やはり沖縄はいいですね。長期の休みとお金があったら,また行きたいと思います!

 今回は受験とは関係ない番外編の沖縄旅行記でした。
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