大学受験の日本史を考える

大学受験予備校で日本史講師をしている鈴木和裕です! 大学受験の日本史について思いつくままに書いていきます!

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大津透著『神話から歴史へ』(天皇の歴史01・講談社)の感想

執筆者は現在,東京大学教授で,当然,東大の入試問題の出題も担当しているでしょう。
以前読んだ『道長と宮廷社会』(日本の歴史06・講談社),『日本古代史を学ぶ』(岩波書店)などは,面白かったし,東大の入試でも近年扱われた問題を考える参考になったので,今回の著書も読んでみました。時代としては,邪馬台国連合の成立~7世紀の中ごろ(天智朝まで)です。しかし,結論からいうと,6世紀ごろまでの記述は研究史の整理のような感じで,7世紀以降の記述も以前の著書と大きく内容が変わるものではなかったと思います。

 全体的な内容としては,受験生相手に講義をするときに気になる氏姓制度,推古朝・遣隋使,白村江の戦い,天智朝,天武・持統朝など,教科書記述の背景を知るために参考になりました。実際に大津氏は山川出版社の『新日本史』の執筆者だし…。

 東大の過去問に関連する内容は以下の通りです。
・「東人は常に云はく,『額には箭は立つとも背には箭は立たじ』…」「日本古代の反乱の特色は,必ず東国へ脱出して東国の勢力を味方につけようとすることである。」p227
2008年の東大・第1問の出題内容です。
・「斉明・天智朝の遣唐使は、かつてない緊張感の中で、倭国の存続をかけての政治的交渉の任を負ったのである。」p318
2009年の東大・第1問の出題内容に関連する部分です。まあ,前掲の『日本古代史を学ぶ』のほうがど真ん中の内容ですが(笑)
しかし,2008年と2009年は2年連続で大津氏が出題しているのでしょうか?わかりませんが…。



『時代と流れのつかめる用語問題集 日本史B』(文英堂) 鈴木和裕著

今回は参考書の紹介です。
まずは自分の書いたものを紹介しておこうと思います。

用語の暗記を中心として,短期間で基礎知識の整理ができるものを作りたいと思って書きました。
全部で79章,見開きで1つの項目が整理・暗記できるようになっています。
左ページが表の形式にしたまとめ,右ページが5つ程度の短文(200字程度)と空欄補充用語暗記ができるようにしてあります。左ページを表形式のまとめにしたのは,センターや私大で出題される文章正誤問題の攻略を意識しています。特に「いつ(誰の時代)」に「何があったのか」が正誤問題攻略の第一歩で,それを意識しました。また,短文でまとめてあるので,最低限ではありますが,各用語のつながりも整理できます。(「時代と流れのつかめる」というタイトルはその意識でつけました)

使い方としては,
・授業の進度に合わせた復習用
・自習としてざっと通史をやりたい(その気になれば,1~2カ月で通せます)
・受験の直前「日本史が間に合わない!」という後がない人が短期間で最低限の基礎知識を得る
・基礎知識に不安が出た時の反復練習・確認など

ただし,いずれにしても,基礎知識を得るためのインプット用の問題集です。
これをやったからといって,「即入試問題がすらすら解ける!」というものではありません。
最終的には,過去問など実戦的な演習を通じて,入試問題に慣れ,問題を解く訓練が必要です。
つまり,アウトプットの訓練をする必要があります。
それだけは,理解した上で使ってみてください!

時代と流れのつかめる用語問題集日本史B 新装版 (シグマベスト)
時代と流れのつかめる用語問題集日本史B 新装版 (シグマベスト)


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