大学受験の日本史を考える

大学受験予備校で日本史講師をしている鈴木和裕です! 大学受験の日本史について思いつくままに書いていきます!

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藤井譲治著『天皇と天下人』(天皇の歴史05)の感想

 藤井氏は京都大学の教授で,以前から入試問題研究の点からも,気になっていたのですが,著書でまとまったものは読んだ記憶がなく(いろいろ積んでありますが…),今回のものがはじめてでした。内容は織豊政権から江戸幕府成立(徳川家康)までが対象でした。
 実際読んでみると,天皇・朝廷と織田信長・豊臣秀吉との関係について,如何に知らなかったかが,よくわかりました。確かに教科書では,大きく取り上げられるテーマではないのですが,今後は注意しておこうと思いました。また,朝鮮侵略についても,参考になる記述はたくさんありました。
 内容面は,天皇・朝廷と武家の関係に絞られており,実際に受験指導で気になる太閤検地などの定番のテーマについてはほとんど触れられていないし,近年,著者が教科書にある「惣無事令」について否定しているとも聞いていたので楽しみにしていましたが,その点についても触れられていませんでした。「天皇の歴史」なので,仕方がないのでしょう。
 藤井氏については,他の著書も読んでみたいと思います。

坂上康俊著『平城京の時代』(シリーズ日本古代史④)の感想

 坂上氏の著書は,以前読んだ『律令国家の転換と日本』(日本の歴史05・講談社)が平安時代前期(主に9世紀)を対象としており,社会・経済を中心として参考になりました。今回は奈良時代(主に8世紀)対象としているということで楽しみにしておりましたが,期待通りであったように思います。
 中でも,社会・経済と対外関係については,教科書を理解するための参考になります。特に律令制下の軍事体制と地方支配については,以前の著書でもそうでしたが,わかりやすかったと思います。中央の官制や政治面での記述はあっさりしており,物足りない感じもしましたが,新書ですべてを求めるのは無理でしょう。
 講談社の通史シリーズも,時間があればもう一回読み直したいと思います。
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